20141130

悪童日記

「悪童日記」を観に行った。原作を読まずにほとんど事前知識がない状態で行ったのですが、想像以上にヘビーな描写が多くてウッ…となるシーンがちらほら見受けられて、見ている最中いますごい顔しているな、って自分で気付くくらいだった。

「第二次世界大戦中のハンガリーで疎開のため田舎の祖母に預けられた双子の少年たちが、その厳しい環境の中を懸命に生き抜いていく話」がざっくりすぎるあらすじ。懸命に、といってもお涙頂戴的な健気さだけではなくて、生きるためなら汚いことでも何でもする、という感じでなかなか重たい話だった。戦争は直接的にも間接的にも人々を傷つける出来事でしかないなと改めて気付くことができました
それと同時に“持って生まれた美しさ”がどれだけの武器になるのか、ということにも言い知れない感動があった。無言で大人を圧倒させるあの目つきがとんでもない!しかも双子だから効果も二倍。ランプを持って大人たちを見つめる二人の顔が印象的でした。もしも二人が美少年じゃなかったら話は変わっていたのかも、と思ったりもする。将校のお気に入りにならなかったら死んでいたかもしれないし(あの将校ってゲイっぽかったけどショタコンの気はあったんだろうか…)

娘のことをメス犬と呼び、孫をメス犬の子どもと呼ぶ婆さんとか(チキンの丸焼きを見せつけるように食べるシーンの卑しさ加減凄かった)結局他所の人と一緒になって子どもまで作っちゃう母親とか、自分が生き延びることしか考えない父親とか、とにかく自分と血の繋がった子どもでさえ大事にできない大人たち。見ていてなんとも言えない気持ちになったけど、でもその大人たちも必死で、戦争が起こらなければきっと双子も大事にされていたんだろうなとも思うし……うーん。特に靴屋のおじいさんが死んでしまってからのシーンはもう目にも心にも酷かった
あの状況下で親や周りの人から与えられるはずのあたたかさを諦めて心を守ったのは賢いし、そうするしかなかったのも事実だけれど、でも彼らが行った行為(悪事も含め)全部を戦争のせいと片付けるのも違う気がする。複雑
最後の最後、自分たちの父親をその名の通り踏み台にして、それぞれ生きていくことを選んだ二人に涙目でした。逞しくなったというか、ならざるを得なかったところが切ない。あんなに一心同体だった二人なのに…あの二人どうなったんだろう……

英語ともフランス語ともスペイン語とも違う、ハンガリー語がなんだか新鮮でした。それにしても双子よく見つかったよね!あんなに綺麗なお顔の双子そうそういない。公式ホームページを見ると料理の学校に進学するらしかった。大人になった二人も見てみたいな~俳優業は続けるのかな?
おもしろかった、という表現は微妙な気がするけど観に行けてよかった!

「トム・アット・ザ・ファーム」「超能力研究部の3人」のどちらかは来月観に行く予定。今月DVDも合わせて2本しか見られませんでした、残念。

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